建物調査⑤コンクリート圧縮強度試験
- 2011/05/21
建物調査シリーズ第5回は「コンクリート圧縮強度試験」です。
シュミットハンマーという機械でコンクリートに打撃を加えて、その「反発度」で強度を測定します。
新築時に設計基準強度というのが決まっていて、その値を基準に判定します。
次回は「手摺根腐食調査」についてお話します。
建物調査④鉄筋腐食調査
- 2011/05/17
建物調査シリーズ第4回は「鉄筋腐食調査」です。
実際にコンクリートを一部削り取り(斫り:はつりといいます)鉄筋の状況を確認します。
ここでは鉄筋径・かぶり厚さ等を測定し、鉄筋の錆の付着状況・中性化の進行具合なども確認します。
ひび割れから水が侵入し、鉄筋が著しく錆びています。
ひび割れを放置するとこのようになってしまいます。
怖いですね!
次回は「コンクリート圧縮強度試験」についてお話します。
建物調査③付着力試験
- 2011/05/13
建物調査シリーズ第3回は「付着力試験」です。
通常鉄筋コンクリートの建物は外壁の仕上げ材で大きく3つに分類できます。
①コンクリート打ちっ放し(何も塗らない・貼らない)②タイル貼り③塗装
このうち②③について仕上材がコンクリートにしっかりと付着しているかを調べるが「付着力試験」です。
まずタイルまたは塗装面に専用のアタッチメント(座金)を強力な接着剤で貼り付けます。
しっかりと硬化した後、引張試験機という計器で座金を引っ張ります。
座金が剥がれたときに試験機のメーターに数値が出ます。
これが仕上材の付着力になります。
JISで仕上材ごと基準値が決まっていてその数値と照らし合わせるとともに、剥がれた界面についても分析します。
建物上階にあるタイルが万一付着力がなく剥がれ落ちたりすれば、人に当たり怪我をする恐れもあるため十分な管理と的確な補修が重要となります。
次回は「鉄筋腐食調査」についてお話します。
建物調査②中性化試験
- 2011/05/10
建物調査シリーズ第2回は「中性化試験」です。
コンクリートは元々アルカリ性ですが、年を追うごとに水・二酸化炭素等の影響でアルカリ性が失われていきます。これを「中性化」といいます。
この度合いを調べるのが「中性化試験」です。
建物のコンクリートのなかには鉄筋が埋め込まれていますが、中性化が進むと中の鉄筋が錆びて建物に重大な影響を及ぼします。
そこで現在の建物がどの程度中性化が進んでいて、今後これ以上進行しないよう対策を立てるためのデータとしてこの試験を実施します。
まず専用のドリルを使って壁・天井などから円柱状にコンクリートを抜き取ります。
このあと採取したコンクリートに専用の試験液(フェノールフタレイン溶液といいます)を吹きかけると、

あら不思議。白いコンクリートがピンク色に早変わり!
しかし良く見ると先端の方だけ色が変わっていないのがおわかりになるでしょうか。
この先端部が「中性化」している部分です。
特にひび割れ部分からは水・二酸化炭素が侵入しやすく、中性化を防ぐ意味でもひび割れの補修はしっかりと行う必要があると思います。
次回は「付着力試験」についてお話します。
建物調査①鉄筋かぶり厚調査
- 2011/04/28
私の仕事は現場管理ですが、不定期に建物調査の業務も行っています。
本日より6回(くらい)シリーズで建物調査について簡単にご紹介させて頂きます。
まず第1回は「鉄筋かぶり厚調査」です。
この調査の目的は以下の通りです。
①コンクリート内に埋め込まれている鉄筋が設計通りの間隔に配置されているか
②次回紹介する「中性化試験」で壁等に穴をあける際、鉄筋を切断しないよう鉄筋の位置を把握する
③鉄筋の埋め込み深さ(かぶり厚)を把握する。(「中性化試験」の際に必要となるデータ)
鉄筋探査機という計器を壁等に当てて動かし、鉄筋がある位置にくると機械が「ビッ」と鳴り反応します。
このようにひと癖ある機械なので扱うには少々コツがいります。
下の写真は調査完了し鉄筋の位置を記録したものです。

本来は等間隔に配置されているはずですが、実際は...
次回は「中性化試験」についてお話します。
※来週のブログはGWのためお休みさせて頂きます。
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1級建築施工管理技士になりました!